HAYASHIの歴史は昭和23年まで遡ります。その頃は、同年6月に起きた福井地震の影響で、さまざまな業界が大打撃を受けた時代でもありました。印刷業界も例外ではなく、福井県では倒壊によって営業停止を余儀なくされた印刷工場も多かったそうです。
創業者である林 政二は、印刷ができず困っている福井の事業者たちの声を聞き、自分がなんとかできないものかと考えました。政二は国鉄で連日福井県に通い詰め、福井の事業者の印刷依頼を一手に引き受け、金沢に持ち帰って印刷を行いました。これがHAYASHIの第一歩である「林商店」の始まりです。
「困った人を助けたい」「人に喜んでもらいたい」と考える政二のもとには、大小さまざまな仕事が集まるようになりました。創業当初は創業者夫婦と一人の従業員でお客さんの対応から印刷の納品までをこなしていましたが、順調に受注が増えていったことから、自社に印刷機を導入するとともに印刷職人を採用し、業務拡大を行いました。
現相談役の達博(写真左)と現会長の隆夫(写真左)は、武蔵町にあった自宅件事務所で父の仕事ぶりを間近に見て育ち、いずれは父の会社に入る可能性を考えながら成長していきました。
そして、達博と隆夫の入社を機に、政二はふたりの将来への可能性にかけ、社屋を現在の社屋がある糸田新町へと移転を決意しました。移転に伴い会社名を「ハヤシ印刷紙工株式会社」に変更し、さらなる業務拡大へと歩みを進めました。
ハヤシ印刷紙工は、大手スーパーや地元有数のメーカーや商社などの大きな企業との取引を着実に増やしていきました。「お客さまに喜ばれるものづくり」をポリシーとし、日進月歩で進化する印刷技術にともなうお客さまからの高いご要望に応えるために、最新の技術を貪欲に取り入れ、会社の技術的な成長に尽力し続けました。
ハヤシ印刷紙工は、印刷技術の向上とともにデザインそのもののクオリティにもこだわりました。自社にデザイン部門を作り、デザイナーの採用にも力を入れました。お客さまの要望をヒアリングし、お客さまと一緒にイメージを作っていくスタイルを大切にしました。
集客や販売促進のためであれば、デザインや印刷はもちろん、イベントの企画運営を行うこともありました。「すべてはお客さまの課題解決のため」という思いが、企画提案や幅広い対応を大切にする現在のHAYASHIの原点となっています。
創業73年目を迎えた2022年3月、隆夫の後任として林 勇輔が四代目社長に就任しました。
創業以来大切にしてきた「お客さまに喜んでいただく」ポリシーはそのままに、 変わりゆく時代のニーズに応えていける柔軟性と発想力を持つ会社として、 HAYASHIはこれからも皆さまと一緒に100年企業を目指して突き進んで参ります。